クライアントワークの特徴
プログラミングやデザインのスキルでお金を稼ぐには、基本的にクライアントワークを行うことになります。
クライアントワークとは、クライアント(依頼者)から仕事を受注して、依頼内容に沿ったものを制作して納品する…という仕事のスタイルです。
例えばエアコンの修理を例にしてみましょう。
家のエアコンが壊れたら修理業者に修理の依頼をしますよね?
修理を依頼すると業者さんが家に来て修理をしてくれて、その対価として代金を支払います。
この流れがまさにクライアントワークです。
プログラミングもデザインも、このように企業や個人から依頼を受けてシステムを開発したりデザイン制作を行ったりする形になります。
ハンドメイド作品販売のように完成品を作って売るわけではないので、『商品を作ったけど全く売れなかった』というようなリスクを抱えずに済む点がメリットです。
これからクライアントワークのデメリットを中心に話を展開していきますが、このようにクライアントワーク=デメリットだらけというわけではありません。
クライアントワークが好きな人、性に合う人もいるので、クライアントワークを主軸に副業することを全否定したいわけでもありません。
その上で、クライアントワークのネガティブな特徴にも目を向けてみようと思います。
クライアントワークのネガティブな特徴としては、以下のようなものがあげられます。
- ・仕事の依頼は突発的であることが多い(仕事量が調整しづらい・安定しにくい)
- ・納期が存在する(期日に間に合わなければトラブルになるケースも)
- ・相性が悪いクライアントに当たるとストレスフル
それぞれのデメリットについては次の章で詳しくみていきますが、決して無視できない、小さいとは言えないようなデメリットが多数あるということが分かるかと思います。
そして当然ながら、プログラミングのスキルを身につけてシステム開発依頼を受ける際も、デザインのスキルを身につけてデザイン制作依頼を受ける際も、上記のようなデメリットを被ることになります。
とは言え、「上で書かれているデメリットぐらい、やり方次第でなんとかなるんじゃないの?」と思う方もいるかもしれません。
実際、本業がパート・アルバイトなどの短時間労働であったり、家庭を持ってなくて時間を全て自分のために使える環境であったりするような場合はなんとかなるでしょう。
ですがそうではない場合、自分の努力ではどうしようもないという状況になりかねないほど、上記のデメリットは大きなものです。
次の章では、クライアントワークのデメリット(問題点)について一つ一つ詳しく検証していきたいと思います。
POINT!
- ・クライアントワークとは、クライアントから依頼を受けてサービスを提供(納品)するスタイルのこと!
- ・商品を作ったのに売れない…といったリスクが生じないというメリットもある!
- ・しかしメリットを上回るほどのデメリットもあるので注意が必要!
プログラミング・デザインが副業に向かない理由
前章ではクライアントワークのデメリットについて触れましたが、この章ではそのデメリットから生じるクライアントワークの問題点について詳しくみていきたいと思います。
クライアントワークの問題点=プログラミングやデザインが副業に向かない理由になります。
- 副業に向かない理由1
- 仕事の依頼は突発的であることが多い(仕事量が調整しづらい・安定しにくい)
本業が暇な時期、落ち着いているタイミングで仕事を受注できれば良いですが、クライアントワークの場合はそうはいきません。
本業が忙しかろうが、子供が夏休みに入るタイミングでご飯を用意しなければならない時期だろうが、仕事が発生するタイミングはクライアントの都合次第です。
もちろん、どうしても仕事を受けられない時期であれば依頼を断れば良い話です。
しかし、それが何度か重なってしまうとどうでしょうか?
あなたが依頼者だったとしたら、多忙を理由に何度も断る業者は見限って、別の業者を探しませんか?
かと言って無理をして仕事を受けてしまうと過労状態に陥り、とてもストレスフルな状況になってしまうリスクが高くなります。
またクライアントワークの場合、仕事のタイミングだけでなく仕事の量も自分の好き勝手には調整しづらいです。
たとえば、バナー画像を1日5つ納品するという契約で仕事を始めたとしましょう。
そしてある時、本業がめちゃくちゃ忙しくなってきたので1日3つに減らしたくなったとします。
この時、心優しい良心的なクライアントであれば契約内容を変更する交渉もできますが、「1日5つ納品できないのであれば別の人に頼みます。」と、契約を打ち切られても仕方ありません。
1日5つ納品するという契約を守れなくなったのは自分の都合によるものですから、一方的に自分に有利になるような契約に変更することは認められないでしょう。
副業=自分のペースで自由に働ける…というイメージを持っている方もいると思いますが、クライアントワークではそういうわけにはいかないので注意が必要です。
- 副業に向かない理由その2
- 納期が存在する(期日に間に合わなければトラブルになるケースも)
仕事が発生するタイミングがクライアントの都合次第ならば、仕事が終了するタイミングもクライアントの都合次第です。
新規サービスを展開するにあたりホームページを開設したいというクライアント(依頼者)がいたとして、あなたはホームページ制作の仕事を受注したとしましょう。
当然、ホームページは新規サービスを展開する前に完成させておかなければならないため、クライアントが「この日までには完成させてください」という期日=納期を示します。
そして、もし本業が忙しくなったり子どもの部活や受験などで忙しくなったりしても、正直そのような事情はクライアントには関係のないことであり、それを理由に納期を一方的に破ってしまうとトラブルの元となってしまいます。
最悪の場合、損害賠償を請求されるケースもあり得ます。
果たして、そんなリスクを背負ってまで副業でやる意味ってあるのでしょうか?
- 副業に向かない理由その3
- 相性が悪いクライアントに当たるとストレスフル
クライアントワークということは、当然ながら相手(クライアント)との人間関係が生まれるということです。
相性が合うクライアントに当たればラッキーですが、相性が全く合わないクライアントに当たるとそれだけでストレスフルな状況に追い込まれてしまいます。
ただでさえ本業だけでも既に色々と消耗しがちの世の中、副業でも相性が合わない人間関係に気を遣って消耗したくはないですよね?
仕事を受注する前のやり取りでクライアントの性格や特徴を把握できれば良いのですが、お問い合わせ段階のメールや電話だけでは困難です。
運悪く相性の悪いクライアントに当たってしまったら、心休まるはずの休日さえクライアントの対応にストレスを溜め込んでしまう羽目になりかねません。
本業であれば相性の悪いクライアントに当たるのも必要な経験であり、成長の糧とも言えますが、副業にもその考えを求めるのはどうなのかと個人的には思います。
副業にするのであれば、もう少し気楽にできて自分のペースを維持できるものの方が良いとは思わないでしょうか?
POINT!
- ・クライアントワークでは、仕事を自由にコントロールしにくい!
- ・クライアントワークでは、基本的に納期を絶対守らなければならない!
- ・クライアントワークでは、相性の悪いクライアントとの関係に悩まされることも!
まとめ
今回の記事のまとめです。
- クライアントワークとは
- クライアントから依頼を受け、依頼内容に沿った商品やサービスを提供(納品)するスタイル
- クライアントワークの問題点=プログラミングやデザインが副業に向かない理由
- ・仕事の依頼は突発的であることが多く、仕事の量やスケジュールをライフイベントやスタイルに合わせて調整しにくい
- ・納期が存在し、受注者が一方的に変更することは不可。期日に間に合わなければトラブルになることもあり得る
- ・相性の悪いクライアントの対応に悩まされることもある
プログラミングやデザインといった専門的なスキルを身につけてお金を稼ごうとすることに異議を唱えたいわけではないのですが、プログラミングもデザインも身につけるまでにたくさんの勉強が必要ですし、スキルを身につけた後も常に学び続ける必要がある分野です。
加えてこの記事で紹介したようなデメリットもあるので、安易におすすめの副業としてプログラミングやデザインを紹介するのは悪質であるとすら思います。
デメリットなんか気にならない!…という方は一度やってみるのもありだとは思いますが、やるのであれば相当な時間・労力を費やすことを覚悟しておく必要があるでしょう。